犬の歯周病は怖い!原因と治療、予防方法について

犬歯周病

「歯ぐきに炎症が起こる歯肉炎」「歯肉炎がさらに進行して、歯を支える歯槽骨や歯根膜が破壊される歯周炎」これらをまとめて、歯周病と言います。

 

愛犬の歯周病を甘く見ていませんか?犬の歯周病は歯だけの問題ではなく、健康にも大きな影響を及ぼすことが分かっています。

 

今回は、犬の歯周病の原因や症状と、気になる治療やご自宅でできる予防法について、お話ししていきます。

 

犬の歯周病が発生するまでの4段階 歯垢→歯肉炎→歯石→歯周炎

 

犬の歯周病は、進行状況によって大きく4段階に分けることができます。

 

歯周病が発生するまでの4段階

 

歯垢ができる

本来、犬のお口の中は唾液由来の糖タンパク「ぺリクル」で覆われています。

 

ぺリクルには、お口の中を潤して歯のエナメル質を保護する働きがありますが、時間の経過とともに細菌が加わり増殖していき、これが土台となり、歯垢が徐々に付着していきます。

 

歯垢は、細菌・脂質・食べかすなどで形成されています。

 

歯肉炎が発生

お口の中に残った歯垢内で繁殖した細菌には、毒素を放出するものもあります。

 

毒素を排出しようとする免疫細胞の攻撃と毒素の両方の刺激によって、歯肉組織が刺激され炎症が進行していく状態のことを、歯肉炎と言います。

 

歯垢が歯の表面に付いてから約6〜8時間後には、歯肉に炎症が起こり始めます。この段階で、歯肉ポケットができます。

 

歯石ができる

歯垢が形成されてから2〜3日も放置されると、歯垢の石灰化が進んで歯石が形成されます。

 

歯石の表面はザラザラしていて歯垢が付きやすいため、歯石の表面にさらに歯垢が蓄積していくという悪循環が起こります。

 

歯周炎に進行

歯肉ポケットに歯垢や歯石が蓄積していくため、歯肉ポケットが徐々に深くなっていきます。

 

症状の進行とともに歯肉が痩せていきますが、見た目で歯の根っこが見えている場合は、歯周病がかなり進行した深刻な状態と言えます。

 

この段階になると歯がぐらぐらするようになりますが、歯のぐらぐらの度合いは、歯石の層が歯を支えているため分かりにくいこともあります。

 

ここまで、犬の歯周病が発生するまでの流れをご説明しました。犬の歯周病は、ある日突然発生するわけではなく、徐々に進行していく病気だということがあらためて分かりましたね。

 

歯周病になりやすいのはどんな犬?

犬の唾液は人間と比べるとアルカリ性が強く、もともと歯石になりやすい傾向にあります。どの犬も歯周病になる可能性がありますが、とくに注意しておきたい犬の特徴があります。

 

  • 歯磨きの習慣がない
  • 唾液量が少ない
  • 乳歯が残ったまま永久歯が生えている
  • 噛み合せが悪い
  • 小型犬や短頭種
  • 病気やストレスで免疫力が低下している犬や高齢犬

 

これらの特徴がひとつでも愛犬に当てはまれば、日ごろの口内ケアがより重要になります。

 

犬の歯周病の進行レベル、初期〜末期の症状って?

 

次に、歯周病の症状を段階を追って見ていきましょう。

 

初期段階

歯周病の初期段階の歯肉炎では、歯肉の腫れや赤み、出血するなどの症状が見られます。この段階で飼い主さんが気づいてあげるのは、なかなか難しいでしょう。

 

実際に飼い主さんが気づくのは、症状がもっと進行してからというケースがほとんどです。飼い主さんがまず最初に気づく症状は、生臭い口臭です。

 

歯周病の初期段階では、口臭のほかにも以下のような症状が見られます。

 

  • おもちゃなどをくわえて遊ばなくなる
  • 顔を前足でこすって、歯を気にしているような仕草をする
  • 歯を気にしたり食べ物を噛むときに痛がるなどして、食べにくそうにする

 

参考記事:愛犬の口臭の原因は3つ!おすすめの対策は歯磨きとヨーグルト

 

さらに進行していくと・・・

くしゃみ・鼻水

犬の場合、鼻腔が上顎の歯槽骨のすぐ上にあるため、歯周病がさらに進行すると、歯根部の炎症・感染が原因で鼻腔炎が発生し、くしゃみ・鼻水といった呼吸器系の症状が出ます。

 

顔が腫れる・膿が溜まる・歯が抜ける

歯の深部の炎症・感染が目の下まで広がった場合は、頬が腫れ、重症化すると膿が破裂し皮膚に穴が開きます。また、歯がぐらぐらする・歯が抜けるといった症状も見られるようになります。

 

下顎の骨折

下顎の歯の歯周病が進行していくと、徐々に下顎の骨が溶けていきます。薄くなった下顎骨は、食事をしたり外からの衝撃がちょっと加わっただけでも、簡単に折れてしまうことがあります。

 

歯周病は放っておくと全身性疾患に関わる怖い病気

犬歯周病

歯周病の原因となる細菌が全身に循環することで、心臓・肝臓・腎臓などの内臓疾患をはじめ、さまざまな全身性疾患を引き起こすことが分かっています。

 

歯だけでなく、すべての健康問題につながる犬の歯周病は、決して甘く見ることができない怖い病気です。

 

愛犬の歯茎の腫れや赤み、口臭など、気になっていることはありませんか?

 

普段から、愛犬のお口の中をチェックするクセをつけて、できるだけ早い段階で気付いてあげられるようにしておきたいですね。

 

犬の歯周病、気になる治療内容と治療費用

無麻酔で歯周病の治療を行うこともできますが、犬が暴れてケガをしたり、治療効果が十分に得られないといったデメリットがあります。

 

症状が進行している歯周病の場合は、全身麻酔をしたうえで、歯垢・歯石を取り除くスケーリングなどの治療を行うのが一般的です。

 

全身麻酔による歯周病治療の流れ

 

1.麻酔をかけた上で、レントゲン撮影・歯の動揺度・歯周ポケットの測定などさまざまな歯周検査を行い、最適な治療内容を決定します

 

2.抜歯鉗子・超音波スケーラー・ハンドスケーラーを使い、歯垢や歯石を除去していきます(スケーリング)

 

3.重度の歯周病の場合は、抜歯をします

 

4.歯の表面を滑らかにするために歯の研磨(ポリッシング)を行ったり、歯石の再付着を遅らせるためのコーティングを行うこともあります

 

5.歯石の破片や研磨剤などが残らないように、口内洗浄して終了です

 

6.通常は日帰りですが、抜歯の本数が多かったり重度の歯周病の場合は、入院が必要となります

 

動物病院により、治療内容が若干異なる場合があります。治療内容に関しては、治療前に獣医師にご確認ください。

 

全身麻酔のデメリット

全身麻酔には、リスクが伴います。中でも、鼻ペチャの短頭種・持病がある犬・小型犬・高齢犬はとくに、麻酔のリスクが高いと言われています。

 

獣医師から全身麻酔についての説明をしっかり受けて、飼い主さんがご納得されたうえで治療を決めてくださいね。

 

気になる治療費用

一般的な犬の歯周病の治療費用(全身麻酔)

 

  • 術前検査(血液検査・レントゲン検査)
  • 全身麻酔
  • スケーリング・ポリッシング

 

合計金額 20,000円〜70,000円程度

 

抗生剤塗布・レーザー処理などの追加処置を受けたり、入院が必要な場合は、それぞれの費用が別途加算されます。

 

虫歯や歯周病が重度の場合は抜歯することになりますが、1本2,000円というケースもあれば、1本20,000円〜40,000円かかるというケースまであります。

 

これほどまでに治療費用に大きな幅が出るのは、症状の度合いのほか犬の大きさによって、麻酔の量や処置の時間、必要なスタッフの人数が変わってくるためです。

 

また、皆さんもご存知のように、動物診療が自由診療であることも、治療費用に大きな幅が出る原因のひとつになっています。

 

愛犬の歯周病の治療を行う場合は、治療費用について必ず事前に獣医師に確認してください。無用なトラブルを避けるためにも、できれば口頭ではなく見積書を出してもらうようにしましょう。

 

今日から始めたい、お家でできる愛犬の歯周病予防

犬の歯周病は、予防することができる病気です。予防と早期発見のために普段から歯磨きをして、愛犬のお口の中をチェックする習慣をつけましょう。

 

毎日お口の中をチェックしていれば、歯周病以外の病気、たとえば腫瘍ができたとしても、早い段階で気づいてあげることができます。

 

愛犬が健康で過ごせるように、毎日の歯磨き習慣をぜひ始めてくださいね!

 

お家でできる一番の歯周病予防は歯磨き

一番良いのは、歯ブラシを使った歯磨きです。ペットのために作られた、ペット専用の歯ブラシや歯磨き粉を使いましょう。

 

いろいろなペット専用の歯ブラシ、歯磨き粉があります。500円くらいで購入できるのもばかりなので是非活用して下さい。

犬歯周病

 

ペット用品通販《Peka》

 

歯磨きは、歯周ポケットまで磨くことを意識して、1本ずつ丁寧に磨いていきましょう。強く磨き過ぎるとお口の中を傷つけますので、力を入れ過ぎないことがポイントです。

 

「歯ブラシが苦手で、愛犬が嫌がって歯磨きができない」という話をよく聞きますが、無理矢理行うのは逆効果です。まずは、お口まわりを触ったり撫でることから始めましょう。

 

歯ブラシのほかにも、歯磨きシート・スプレータイプのオーラルケア商品など便利なアイテムがありますので、ぜひ活用してください。

 

軍手や薄手の布製の手袋を使ったり、ガーゼを指に巻き付けて歯磨きをしてあげるのも良いですね。

 

手袋やガーゼは、そのままだと歯や歯茎を傷つけてしまいますので、ペット専用の歯磨き粉やスプレータイプのオーラルケア商品などをつけてからお使いください。

 

毎日続けることが大事なので、愛犬が嫌がらないアイテムを選んで組み合わせて、歯磨きが楽しみになるような工夫をしてあげたいですね。

 

歯磨きが終わってからお散歩に行く・一緒に遊ぶなど、愛犬が喜ぶことと歯磨きをセットにして、習慣にするのもおすすめです。

 

本当に有効な歯磨きは、歯周ポケットに入り込む歯ブラシを使った歯磨きです。最初は愛犬が嫌がらないアイテムから始めて、徐々に歯ブラシを使った歯磨きに移行していきましょう。

 

歯周病予防は歯磨きだけじゃない

余計な細菌感染を防ぐためにも、愛犬の食器が細菌の温床にならないように、常に清潔にしておくよう心がけてくださいね。

 

唾液の分泌量が少ないと、お口の中が渇いて洗浄機能が低下し、歯周病のリスクが高くなります。

 

新鮮なお水がいつでも飲めるように、準備しておいてあげましょう。加齢によって唾液の分泌量が少なくなりますので、愛犬が高齢の場合はとくに気を配ってあげる必要があります。

 

唾液の分泌量を増やすために、ボールや縄のおもちゃなどで遊ばせて、噛み遊びさせるのも効果的です。

 

硬いおやつ(骨・アキレス腱・ガムなど)を、歯石が取れるからと、愛犬に与えている飼い主さんもいるようですね。犬は夢中で噛みますので、歯が折れる・すり減るといった事故につながる可能性があります。

 

愛犬のリスクを考えたら、硬いおやつを歯石除去として積極的に与えるのは、やめておいた方が良いでしょう。

 

歯周病になりにくいドッグフードを選んであげよう

犬の歯周病を予防するためには、ドッグフード選びも重要です。

 

歯の隙間に挟まりやすい、やわらかい半生タイプ・ウエットタイプのドッグフードは、お口の中の細菌が繁殖しやすくなり歯周病の原因となります。

 

反対に、ドライタイプのドッグフードは適度な硬さがあるため、咀嚼回数を増やし唾液の分泌量を多くする効果が期待できます。

 

唾液の分泌量が増えるとお口の中の洗浄機能がアップするため、歯周病のリスクも軽減されるんです。

 

ドッグフードはドライタイプのドッグフードを選びましょう。人口添加物・保存料・着色料・香料などが含まれていない、安心できる高品質なドッグフードを選んであげてくださいね。

 

パン君が選ぶ安心安全のドッグフード|ドッグフードの選び方もご紹介

 

まとめ

犬の歯周病は、3歳以上の80%が発症している病気です。

 

歯周病が進行すれば、激しい痛みを感じますし歯も失います。もっと怖いのは、放っておくと全身性疾患に関わるとても怖い病気だということです。

 

愛犬につらい思いをさせないためにも、毎日のケアで歯周病を予防してあげてくださいね。

 

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