犬の脳梗塞!飼い主さんが知っておくべき症状と予防法について

犬の脳梗塞は、脳の血管が細くなったり血栓ができて血管が詰まることで、脳に酸素や栄養が十分に供給されなくなり、脳に障害が起きる病気です。

 

最近は肥満気味の犬が増加傾向にあり、人間の成人病と同じような病気を発症する犬が増えてきています。

 

かわいい愛犬がつらい思いをしないためにも、犬の脳梗塞について詳しく知っておきたいですね。今回は、犬の脳梗塞の症状や日ごろからできる予防法について、お話ししていきます。

 

犬の脳梗塞は脳の血管に問題が起きる病気「脳卒中」のひとつ

脳の血管に問題が起きる病気を総称して「脳卒中」と言います。

 

脳卒中には「脳梗塞」「脳出血(脳内出血)」「くも膜下出血」があり、これらはよく混同されがちですが、出血が起きる場所や症状などが異なります。

 

  • 脳梗塞・・・脳の血管が細くなったり血栓ができて血管が詰まる病気
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  • 脳出血(脳内出血)・・・脳の内部に血液を運ぶ血管が切れて破れてしまい、脳内に出血する病気
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  • くも膜下出血・・・脳の表面の血管にできた脳動脈瘤(こぶ)が破れて、脳の表面(脳とくも膜の隙間=くも膜下)に出血する病気

 

犬の脳梗塞の原因はまだ解明されていない

犬が脳梗塞を発症する原因について、詳しいことはまだ解明されていません。

 

脳梗塞を発症する犬の特徴

脳梗塞を発症する犬には、肥満高齢脱水症状といった特徴がよく見られます。

 

また、心臓病・甲状腺機能低下症・副腎皮質機能亢進症など、ほかの病気を併発している場合が多いことも分かっています。

 

人間の成人病と同じような病気を発症する犬が、近年増加傾向にありますが、なかでも生活習慣が原因で脳梗塞を発症するケースはとくに増えています。

 

かわいい愛犬を健康で長生きさせてあげられるように、まずは日頃から健康的な生活を心がけてあげたいですね。

 

犬の脳梗塞は発症した場所で症状が違う

犬の脳梗塞が発症する場所は「小脳」か「大脳」

犬の脳梗塞は小脳で発症することが最も多く、その次に大脳の発症が多いとされています。

 

小脳に発症した場合の主な症状
  • 焦点が合わず眼球が揺れ動く(眼振)
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  • 首が傾く(斜頸)

 

大脳に発症した場合の主な症状
  • その場でグルグル回る(旋回運動)
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  • 筋肉のふるえ
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  • 嗅覚麻痺
  •  

  • 片側の不全麻痺(片側の前足または後ろ足に力が入らないなど)
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  • 気分が沈み、ふさぎ込んでいるように見える

 

小脳に発症した場合と大脳に発症した場合では、症状が異なることが分かりますね。このほかにも、嘔吐・錯乱・昏睡状態といった症状が見られることもあります。

 

犬の脳梗塞は、重い後遺症が残ったり命を落とすこともある病気です。愛犬に脳梗塞と思われる症状がひとつでも見られたら、早急に受診するようにしてください。

 

どれだけ早く治療ができるかどうかで、予後が大きく変わってきます。

 

犬の脳梗塞は早期発見・早期治療で後遺症を残さない!

愛犬が教えてくれる脳梗塞のサインを見逃さない

私たち人間の場合だと、脳梗塞の初期には手足のしびれ・言語障害などの症状が見られ、そのことが早期発見のきっかけになります。

 

ところが犬の場合、自分の体の異変を言葉で伝えることができませんし、そもそも言語障害という症状がありません。そのため、どうしても発見が遅れがちです。

 

日頃から注意深く観察して、愛犬が教えてくれる脳梗塞のサインを見逃さないようにしたいですね。脳梗塞をはじめとする脳の病気は、早期発見・早期治療が大きなカギを握ります。

 

できるだけ早い段階で気づいてあげて早期治療につなげることができれば、後遺症を軽減することができますし、発症前の状態に近いところまで回復させてあげることもできます。

 

高齢犬の場合、愛犬の仕草や行動に違和感を覚えても「年のせいかな」と、飼い主さんがそのままにしてしまうケースも良く見られます。

 

首をずっと傾げていたり歩き方がいつもと違ったり・・・愛犬に何かちょっとでも気になる症状が見られたら、ご自身で判断されず受診するようにしてください。

 

犬の脳梗塞の治療法は「対症療法」

脳梗塞かどうか見極めるためにはMRIまたはCTによる診断が必要

脳梗塞を引き起こす原因として、心臓病などほかの病気を発症している可能性があります。

 

また、犬の脳梗塞は脳脊髄の病気(脳腫瘍・脳炎・前庭障害・椎間板ヘルニアなど)と症状が類似しているため、脳梗塞かどうか正確に見極めるためには、MRIまたはCTによる検査を行う必要があります。

 

獣医師でも、症状だけで脳梗塞と確定することはできません。すぐ検査を行うことができない場合は、まず症状に応じてお薬の投与が行われます。

 

犬の脳梗塞の治療は対症療法が多い

脳梗塞を発症する原因について詳しいことはまだ解明されていないため、病院では対症療法による治療が行われます。

 

※対症療法とは、症状を和らげ苦痛を軽減する目的で行われる治療法です。

 

犬の脳梗塞の主な治療

 

  • 酸素吸入・・・低酸素を改善する
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  • 抗てんかん薬・・・てんかん発作を抑える
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  • 利尿剤・・・脳圧を下げる
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  • ステロイド剤・・・脳のダメージを予防する
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  • アスピリン・・・ 血液の血栓形成を減少し再発を予防する

 

軽度な脳梗塞の場合、初期段階で適切な治療を行うことができれば、2〜3週間程度で回復することもあると言われています。

 

ですが、犬の脳梗塞は早期発見が難しいという問題があり、飼い主さんが気づいて受診する頃には、すでに時間が経過している場合が少なくありません。

 

そのため、重い後遺症が残ってしまったり余命を宣告される場合もあります。

 

リハビリや介護が必要になる場合もある

脳梗塞をはじめとする脳の病気の後遺症には、斜頸・足の麻痺などがあります。体を動かす機会が減ると筋力が徐々に衰えていきますので、獣医師と相談しながら毎日リハビリを続けていくことになります。

 

リハビリの効果を最大限に発揮するためにも、リハビリは獣医師の指導のもと適切に進めていきましょう。

 

まず最初にお家でできるリハビリ方法としては、マッサージがあります。即効性はありませんが、筋肉をほぐすことで血行促進が期待できますので、あきらめないで続けてくださいね。
愛犬の様子を見ながら、立ち上がる練習・歩く練習・・・と、ゆっくりで良いので徐々にステップアップしていきましょう。

 

重度の後遺症が残ると、今までのように自分でご飯を食べたりお水を飲んだりできなくなる子もいます。犬にとって食事は、毎日のお楽しみのひとつ。楽しくお食事させてあげる工夫をしてあげたいですよね。

 

口当たりの良い離乳食用のシリコン製スプーンやシリンジ(注入器)など便利なものがたくさんありますので、ぜひ活用してみてください。

 

愛犬を安心させてあげられるのは飼い主さんだけ

愛犬に後遺症が残ってしまった場合、飼い主さんは今まで以上にお世話が大変になります。イライラしたり落ち込んでいると愛犬は敏感にその気持ちをキャッチして、きっと悲しい思いをするでしょう。

 

ご家族でお世話を分担したり、ペットコミュニティでほかの飼い主さんたちとつながって、情報交換するのも良いですね。飼い主さん自身が疲れをためないよう、気分転換する時間を作ることも大切です。

 

後遺症が残ってしまった愛犬の姿を見るのは辛いと思いますが、体が不自由になってしまった犬には、何よりも自信と安心を与えてあげる必要があります。

 

どうか明るい気持ちで愛犬のお世話をしてあげてください。惜しみない愛情を注いであげて、体は不自由になっても心が満ち足りた幸せな犬生を送らせてあげたいですね。

 

犬の脳梗塞は食事と運動で予防できる

私たち人間と同じように、生活習慣による肥満が原因で脳梗塞を発症する犬が増えてきています。この機会に、愛犬の食事内容や運動量について見直してみませんか?

 

血糖値を上げない食事で犬の脳梗塞を予防する

糖尿病があると、脳梗塞のリスクが上がることが分かっています。糖尿病を予防するためには、日頃から血糖値を上げない食事をさせることが大切です。

 

血糖値を上げないグレインフリードッグフードを選ぼう

小麦やとうもろこしなどの穀物が、血糖値を急激に上げる原因となることをご存知ですか?

 

穀物をメインにしたドッグフードが数多くあるのは、穀物が「犬にとって必要だから」ではなく「コストダウンになるから」というメーカーの都合です。

 

犬にとって一番大切な栄養素は「動物性たんぱく質」です。良質な動物性たんぱく質は血糖値の上昇にさほど影響しないため、安心して与えることができます。

 

ドッグフードを選ぶときは原材料を必ず確認して、グレインフリー(穀物不使用)で動物性たんぱく質をメインにした、高品質ドッグフードを選ぶようにしましょう。

 

いつでも新鮮なお水を飲めるようにしておいてあげる

十分な水分を摂らずに脱水状態でいると、血液がドロドロになり、脳梗塞を発症するリスクが上がります。

 

ドッグフードの水分含有率は10%程度で、ドッグフードから摂れる水分はほとんどありません。愛犬がいつでも水分補給できるように、新鮮なお水を準備しておきましょう。

 

自分から進んでお水を飲まない子は、ドッグフードをぬるま湯などでふやかしてあげると、水分補給にもなるのでおすすめです。

 

適度な運動も大切

適度な運動は、脂肪を減らしたり血糖値を低下させる効果があるため、肥満防止・脳梗塞を引き起こす糖尿病の予防につながります。

 

脳梗塞だけでなくさまざまな病気の予防のためにも、日ごろから愛犬の食事内容に気を配ったり適度な運動をさせるなどして、健康的な生活習慣を心がけてあげましょう。

 

まとめ

犬の脳梗塞は、飼い主さんが日ごろから健康管理をしてあげることで予防が可能な病気です。もちろん健康管理だけでは完全に予防することはできません。

 

今回お伝えした脳梗塞の症状を覚えておいてくださいね。万が一愛犬に気になる症状が見られたら、早急に受診するようにしましょう。

 

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