ドッグフードの酸化防止剤は危険?

ドッグフードについて、様々な検証サイトや評価サイトがあります。

 

初めて犬を飼う方や、ドッグフードについて勉強しようと思った方は一度はそのようなサイトを見たことがあるでしょう。このサイトも、その一つといえます。

 

特に、「酸化防止剤」については、不確かな情報も含めて多くの情報があふれ、正直何が危険で何が安全なのかすらわからない人という人もいます。

 

ドッグフードに使われている酸化防止剤は、本当のところはどう捉えるのが正しいのでしょうか。

 

酸化防止剤が危険といわれているのはなぜ?

ドッグフードに添加されているものには、酸化防止剤、増粘剤、安定剤、その他発色剤などがあります。その中でも、酸化防止剤については、不安に思う人が少なくないようです。

 

理由として、過去に使用されてきたもの、現在使用されているものの中に、発がん性の可能性を含め、安全性に問題があるのではないかと指摘された成分があるためです。

 

2007年にアメリカ国内において、中国産の原材料を使用したドッグフードを食べた犬が死亡する事件があって以降、日本国内でも2009年には「ペットフード安全法」が成立し、ペットフードに対する認識が大きく変わってきました。

 

一方で、拡大解釈や間違った解釈によって、不確かであるにもかかわらず、不安をあおるような情報も存在しています。こういうったことから、酸化防止剤=危険、という図式があふれている側面があります。

 

酸化防止剤の種類には何があるの?

ひとくちに酸化防止剤といっても、合成の酸化防止剤から天然成分の酸化防止剤と様々です。

 

無添加にこだわる人の中には、酸化防止剤というだけで危険だと主張する人もいますが、はたしてそうでしょうか?

 

合成酸化防止剤

  • BHA(ブチルヒドロキシアニソール)

合成酸化防止剤の中では比較的広く扱われている成分で、人用の食材への添加も、量の規制はあるものの認められています。

 

ドッグフードでは、ロイヤルカナンなどに現在も酸化防止剤として使用されているのは有名です。

 

  • BLH(ジブチルヒドロキシトルエン)

こちらも過去には広く食品への添加も行われていたものですが、催奇形性が疑われたため、米国では乳児用食品への添加が禁止となり、その後BHAへと使用が切り替わったことで1970年代以降、食品への添加はほとんどありません。

 

  • エトキシキン

飼料の原料になる魚粉は、特定の状況下において自然発火する可能性があります。それを防ぐために、船舶で輸送される魚粉については、このエトキシキンを添加することが決められています。
しかし、日本においては食品はもとより、農薬においても使用を許可されたことがない成分です。

 

天然由来の酸化防止剤についての参考サイト

 

  • ローズマリー抽出液

ハーブの一種であるローズマリーから抽出したものには、食品の日持ちを向上させたり、酸化臭をおさえる、油脂の酸化防止に役立つ成分があります。

 

同じく、緑茶やコーヒーからの抽出液にも、酸化防止の効果がある成分があり、それらは食品などにも利用されています。

 

  • ビタミンC、ビタミンE

ビタミンCは特に油脂の酸化防止に、ビタミンEは食品全般の酸化防止に効果を発揮します。

 

合成の酸化防止剤は全て危険なの?その根拠は?

天然のハーブや植物から抽出されたものについては、もともとが食用に用いられるものですから、アレルギーなどは別としても危険性はないと誰でも判断できます。

 

しかし、合成の酸化防止剤となると、素人ではよくわからないですよね。ネットを見てみると、発がん性がある、ガソリンなどに使われている、などという不安をあおる文章が多く目につきます。

 

先ほど紹介した3つの代表的な酸化防止剤について、エトキシキンについては添加していると書いてあるペットフードを見たことがありません。BLHについては、BHAが代替品として使用されて以来需要はほぼないようです。

 

BHAについては、名古屋大学の伊東教授によって、ラットの実験で発がん性が認められたと報告があったのですが、欧米ではすでに安全性を証明する実験が終わっており、その発表後、検証するために複数の学者によって再度研究されました。

 

すると、実は量の概念が加味されておらず、通常で摂取することは不可能な量を投与したラットの実験であることがわかりました。

 

参考サイト:ウィキペディア

 

また、発症しているがんの抑制効果も同時に報告されているのですが、そちらの方はあまり触れられることはなぜか無いようです。

 

日本では、伊東教授の研究発表ののち、一度は食品への添加を取り消す方向に動いていましたが、再検証の結果を踏まえて、添加を認めるに至っています。

 

エトキシキンについては、一部でベトナム戦争時に使用された枯葉剤の成分であるといった記載をしているサイトがありますが、これは間違いです。

 

枯葉剤の成分に対する酸化防止剤として使用されていただけで、恐ろしい悲劇を引き起こした枯葉剤の成分ではありません。ですがエトキシキンは、そもそも日本国内で添加は認められていません。

 

ですので、ペットフードの製造過程でエトキシキンが使われることはないですし、海外から輸入されるドッグフードについても、もしも使用されている場合は原材料に添加物として表記しなければなりません。

 

原材料に書いていないなら、安心です・・・

 

とは言えません。

 

なぜなら、ペットフードの材料に使われる「魚粉」には、先ほども述べたように船舶輸送の際にエトキシキンが添加されているからです。エトキシキンに限らず、原材料のレベルで何かを添加されていても、それをパッケージに記入するルールはありません。

 

したがって、すべての材料を自社管理工場で管理していないメーカーの原材料には、記載されていない(する必要がないため)添加物がある可能性は否定できないのです。

 

我が家のパン君には、この点を考えて、原材料の生産から輸送、加工、そして製造からパッキングまで全てを自社で管理しているメーカーのドッグフードを与えています。

 

この、原材料レベルにおける添加物が残留または製品に影響を与える状態を、「キャリーオーバー」といいますが、これについてはまた別の機会にお伝えしようと思います。

 

合成添加物は、酸化防止剤に限らず化学に疎い人間には「よくわからない」存在です。BHAについては、私たちが口にするものにも添加されていることがあるため、安全性は高いといえます。

 

ですが、BLHのように明らかな健康被害の可能性があるわけではないため、実際にBLHほど深く研究されていないのも事実です。健康被害は、後になって症状が出ることがありますし、今わかっていなくても、将来的に良くないとなる可能性もあります。

 

そういう意味で、避けることが出来るならば、無理してそれを摂取する必要はない、といえます。天然成分の酸化防止剤で効果があるのなら、たとえ規定量内であれば安全といわれても、あえて合成酸化防止剤を使用することもないと私は考えます。

 

酸化防止剤不使用のドッグフードもあるの?

天然成分も含めて、一切の栄養以外の添加物を用いていないフードも実際にあります。日本でも、自社工場でしっかりと管理して製造しているところもあります。

 

ですが、高額である点と、大量生産できないために安定供給にはまだ至っていない状況のようです。

 

栄養成分以外はすべて排除したいという場合は、こういったドッグフードを試す、もしくは手作りに切り替えるという選択肢があります。

 

まとめ

酸化防止剤について、ネットにある間違った情報の訂正も含めてまとめてみましたが、いかがでしたか?

 

現在、ペットフードに使用されている酸化防止剤は、合成のものも天然のものも、安全性に問題はないとされています。事実、酸化防止剤による健康被害は現時点では耳にしませんね。

 

ですが、天然成分の安全性の高い酸化防止剤が存在しているにもかかわらず、わざわざ合成のものを使うというやり方に、ドッグフード製造者の姿勢が私には透けて見えるのです。

 

やたらと不安をあおって、間違った情報まで利用するようなことはいけませんが、客観的にさまざまな情報を取り入れ、最終的にどうするかを判断すべきです。

 

酸化防止剤は、全てが危険なものではないですし、ドッグフードの性質上必要なものです。大切なのはその「成分」であり、不安材料は出来る限り排除したいという場合は、天然由来のものを使用したドッグフードを選ぶと良いでしょう。

 

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