犬のエサは残飯で良いの?ダメな理由は?徹底分析!

一昔(昭和40〜50年代)というのは、犬のエサといえば残飯が当たり前でした。そもそも、ドッグフードといったものは国内メーカーでも当初は販路が乏しく、手に入れたくても難しいといった状況がありました。

 

その間、飼い犬の多くはご飯の残りに味噌汁をかけたものに代表されるような、いわゆる「残飯」を食べていたはずです。

 

しかし現在、専用フードを食べた方が犬のためによいといわれ、その考えも浸透しているようですが、異議を唱える声もゼロではありません。

 

今回は、その両方の考え方を、ドッグフードの歴史を踏まえながらお伝えしたいと思います。

 

ドッグフードの歴史

犬の残飯の歴史

誕生から日本での発売

ペットフードの原型ができたのは、1850年のイギリスで、船乗りの食料として持ち込まれたビスケットを、野良犬が漁っているのを見た実業家が事業化しました。

 

その後、アメリカでも事業が広がり、いわゆるペットフードの原型が出来上がったのです。当初は需要の問題でキャットフードは共用でしたが、その後猫が必要とする栄養素が犬と違うことがわかり、徐々に区別化が進みます。

 

開拓期

イギリスでの事業化から100年後の1960年、日本でも「ビタワン」が最初のドッグフードとして誕生。販路がなかったため、当初は米屋さんの軒先で販売されていたのです。

 

この時代は、ドッグフードを食べる犬はほとんどなく、家庭で飼われている犬たちも残飯を主食としていました。

 

成長期

1980年から2000年にかけてのバブル〜バブル崩壊を経て、この間にドッグフードは様々な種類が発売され、参入する事業者も増えました。

 

犬に対する人間の意識が大きく変わっていったのも、この頃だと思われます。ただし、その意識が正しいものであるかどうかは、また別の話なのですが、日本で飼われる犬の種類も増え、犬はもらうもの、拾うものから、お金を出して買う時代へ。

 

いわゆる純血種を飼う人が増えたことも、犬の食事を変えた要素の一つといえます。

 

そして現在の成熟期

単なるメーカーの違いだけでなく、現在はその原材料から差別化する、そういった品質重視の商品が増えています。

 

価格も様々で、1キロ当たり数百円から、2000円を超えるものまであり、ライフステージ別、さらには犬種別といったちょっと意味不明な差別化もされています。

 

昔の犬は長生きだった?!犬の寿命から考える

「昔の犬は残飯を食べたってちゃんと生きていた、結構長生きだった」これはよく言われることですが、はたして真実はどうなのでしょうか。

 

食生活の変化

一般社団法人日本ペットフード協会の調査によれば、1980年代の犬の平均寿命は7〜8歳であるとのことで、現在の平均寿命が14歳ということを考えると、この30年で犬の寿命は驚くほどに伸びていることがわかります。

 

この変化は、犬の食生活が残飯類からドッグフードへ切り替わることと比例しており、少なくとも昔の犬が長生きだったという事実は見当たりません。もちろん、中には10年以上生きた犬も少なくなかったですが、全体的にみるとその差は歴然ですね。

 

飼い主の意識変化

飼い主の意識も、時代とともに変わってきました。糞の処理など、モラル的なこともそうですが、犬の健康を当たり前に考える、という意識はかなり定着しているといえます。

 

ワクチン接種やフィラリア予防、また、室内飼いが増えたこと、もともと寿命の長い小型犬の飼育が増えたこともその要因の一つといえます。

 

法の整備

現在では考えられませんが、つながれていない犬もいましたし、人間が犬にかまれるといった事故にも結構寛大でした(私自身も2度犬に?まれました)。反面、昔は、犬が道路で事故に遭うといったことも少なくありませんでした。

 

何かあればすぐ捨てたり、保健所に処分を依頼するといったことも、今よりずっと簡単でした。そういったことが法の整備で厳しくなったことも、ひいては犬たちの寿命を延ばすことに貢献しているといえます。

 

残飯が良くないと言われる理由について

味が濃い、塩分が多い

これは誰しも思いつくことです。人間でも、塩分や糖分、人工的な添加物の『摂りすぎ』は問題です。

 

うちのアラスカンマラミュートのように人間より重い犬なら、塩大福を盗み食いしたところで胸焼けする程度(事実です)ですが、小型犬だったらどうでしょうか。もしかしたら命にかかわってしまうかもしれません。

 

食べさせてはいけないものの存在

アレルギー以外にも、もともと体のつくりの問題で犬が食べてはいけないものが山ほどあります。玉ねぎやチョコレートは有名ですが、それ以外にも結構あるのです。

 

それが混ざってしまう危険性が高いので、良くないという意見が多いですね。

 

肥満の原因

人間の主食は、白米やパン、麺類の、いわゆる炭水化物です。しかし、実はこの炭水化物の摂りすぎは、肥満の原因になります。

 

誤解されがちですが、脂よりも炭水化物の摂りすぎの方が、肥満に関してははるかに危険性が高いのです。残飯を与える場合、100%といってよいほど、ご飯の残りが投入されています。

 

これが、犬にとっては肥満もそうですが、アレルギーや体調不良の原因にもなるのです。

 

なんとなくかわいそう

高級なドッグフードを食べている犬に比べて、残飯なんてかわいそう・・・イメージの問題ではありますが、たしかに、残り物を与えるという人間目線で考えると、そうですよね。

 

ドッグフードを敵視する声

ペットを飼う人の中には、ドッグフードすべてを親の仇と言わんばかりに叩きまくる声が存在します。それはどういう理由からなのでしょうか?

 

ペットフード業界の闇

ドッグフード

これには私自身も同意する部分が多いのですが、特に日本では、動物が食べるものに関する品質基準が非常にあいまいです。

 

パッケージではもっともらしい言葉を並べ、購買意欲をそそっているものの、原材料には残飯以下のものしか使用していない、そんなフードも少なくありません。

 

品質よりも、見た目や認知度、価格を重視する飼い主が一定数いる以上、しようがないのかもしれませんが、そういったペットフード業界自体に反感を持っているためといえます。

 

個人の経験

また、ドッグフードを食べさせたら体調が悪くなって、手作り食に変えたら体調が良くなったとか、そういった飼い主の経験から、ドッグフード=悪、といった図式が出来上がっている人もいます。

 

経験に勝る説得はないですし、気持ちはわかりますが、全てのフードを十把ひとからげにしてしまうのは、違うようにも思います。

 

ドッグフードは絶対安心安全か?選ぶ時のポイント

では、寿命が延びているのだからやっぱりドッグフードの方が安心なのか、というとそうではありません。

 

寿命が延びたのは、ドッグフードが流通したこともそうですが、先に述べたように、それ以外にも要因があるので、ドッグフードさえ与えておけばなんでもよいということにはなりません。

原材料によっては残飯より危険!

原材料をよく見たことがありますか?その原材料表示の中に、聞きなれない薬品のようなものが添加物として記載されていることがあります。

 

その中でも、BHABHTエトキシキンなどといった薬品は危険性がさんざん叫ばれているにもかかわらず、表示しさえすれば添加が許されています。

 

これらは発がん性が認められていますし、エトキシキンは人間への使用は過去にも認められていません。農薬でも認められません。

 

ですが、国外では酸化防止剤としてドッグフードには使用されているため、海外の某ドッグフードにはエトキシキンが添加されていたりします。

 

国産がベストなのは人間用だけ…

人間が食べるものなら、出来るだけ国産を、と思っている人は多いでしょう。ですが、残念ながらそれは人間の場合だけで、ペットフードに関しては国内の手軽に買える商品については、当てはまらないものが多いです。

 

前にも触れましたが、ペットフードに関する品質の基準値というものがあいまいで、にほんのペットフードが準用しているAAFCOも、最低基準を示しているにすぎず、あまり意味がありません。

 

原材料が「〇〇ミール」となっていませんか?それは、あなたが想像している新鮮な肉ではありません。こういえばわかりやすいでしょうか、「肉骨粉」です。2001年に、徳島県議会でこのような議題が取り上げられ、問題視されました。

 


“犬猫の死がい処理委託問題 徳島市などが業者への委託を中止 県は陳謝 /徳島[毎日新聞/徳島2月22日]
徳島市、鳴門市、佐那河内村が、路上などで死んだ犬猫の死がいの処理を一般廃棄物処理の認可のない徳島市内の肉骨粉加工業者に委託していた問題で、県は21日開かれた県議会同和・人権・環境対策特別委で、廃棄物処理を適正に行う責任者として陳謝し、同3市村が既にこの業者への委託を中止したことを報告した。“

 

また、“日本共産党徳島県委員会の「県議団だより」によれば、「犬・猫が肉骨粉に!県当局事実認める」との見出しで、徳島化製事業協業組合に対する疑惑を指摘している。

 

『12月13日(2001年)の県議会同和・人権・環境特別委員会の質問で、山田豊県議が徳島化製への犬猫処理問題を追及しました。

 

神野保健福祉部長は徳島市、鳴門市、佐那河内村が徳島化製に犬猫の死骸処理を委託契約していたこと、それが肉骨粉になっていたことを認めました(中略) 徳島市は、1978年から徳島化製に処理委託を開始。

 

昨年度は野犬、野猫、飼犬、飼猫あわせて3493頭の処理を390万円で依頼』“
(引用:ドッグフード研究室)

 

という恐ろしい報告がされています。この問題は、県が無許可の業者に処理を委託していた点が問題視されたわけですが、それ以上に、この肉骨粉が何に使われたのか、そちらの方が問題に思えます。

 

先ほどの「〇〇ミール」という原材料はどういうものか、お分かりいただけたと思います。要するに、わけのわからない肉の粉なのです。

 

最低でも押さえておきたいポイント

犬は炭水化物は必要としません。また、アレルギーになる可能性もあるため、無理して摂取する必要性はゼロです。

 

かわりに、高タンパクな食事が必須となりますので、ドッグフードも高タンパクで低炭水化物のものを選びましょう。

 

当たり前ですが、栄養素としての添加物以外の添加物があるドッグフードも、安全の面から考えて避けるようにしましょう。

 

無添加、という言葉だけに反応しないで、添加物があってもそれが必要な栄養素であれば、むしろ良いドッグフードといえます。

 

参考記事:パン君が選ぶ無添加ドッグフード|安心おすすめランキング

 

まとめ

少し長くなってしまいましたが、犬の食事が残飯からドッグフードにかわっていった歴史、そしてそれに伴い伸びた寿命、さらに、ドッグフードの基本的な選び方とその理由についてお伝えしました。

 

ドッグフードを食べさせてさえおけば安心、ということではない、ということはお分かりいただけたでしょうか。大切なのは、犬の体に合った、安全な食べ物であるかどうかがポイントなのです。

 

ですから、残飯といわれるものでも、高タンパクで不要な添加物のない、安全な残飯(?)であれば良いと言えるのです。

 

ただし、一般的な残飯の量で、犬が必要とする栄養素が満たせるかというと、まず無理と言わざるを得ません。私たち、飼い主が正しい知識をもってドッグフードを選ぶ必要があります。

 

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